症例・事例

2022.04.04

膵炎

 膵臓から分泌される膵液によって、膵臓自体が消化(自己消化)されて炎症を起こす病気のことです。この膵炎は急性膵炎と慢性膵炎に分かれます。
急性膵炎とは、膵臓と周囲組織を自己消化する急性病変です。原因で多いのは、アルコールと胆石です。最も多い症状は、みぞおちの痛みや背部痛です。そのほか嘔吐・発熱などの症状や、悪化すると意識障害やショック状態など重症化することもあります。
慢性膵炎とは、炎症が続き正常細胞が線維化し、すい臓が固くなっていく病気です。慢性膵炎の原因は、男性では飲酒が最も多く、女性では原因不明の特発性が多くみられます。主な症状はみぞおちの痛みや背部痛です。進行すると、消化不良をともなう下痢や体重減少、糖尿病の発症や悪化が生じます。

2022.04.04

胆石

 胆汁(消化液)が流れる胆道に石ができる病気を胆石症といいます。胆石は胆汁が凝縮されて結晶化したものです。成分によって「コレステロール結石」と「色素結石」に大別され、さらに色素結石には「ビリルビンカルシウム石」と「黒色石」があります。また、結石ができる部位によって「胆嚢結石」、「肝内結石」「肝外結石(総胆管結石)」に分けられます。胆石症になっても、ほとんどの人は症状がみられません(無症状胆石)。しかし、一部の人には胆道痛といわれる右肋骨下・みぞおちの痛み、右肩に放散痛(関連痛)がみられます。この痛みは食後に出ることが多いのも特徴です。また、皮膚が黄色くなる黄疸(おうだん)がみられたり、胆のうや胆管に炎症を起こし、高熱が出たりすることもあります。結石がはまりこんで動かなくなると(嵌頓:かんとん)胆道感染症の原因になります。

2022.03.30

【前立腺エコー】前立腺肥大症の事例

受診者 70代 男性
症状 頻尿、尿意切迫、尿線が弱く、キレも悪いとの主訴
画像所見 大きくなった前立腺が膀胱の中に突出している。(下の画像)
診断 前立腺は肥大化し膀胱を圧迫、前立腺の容積が60.8mlと大きく前立腺がん、前立腺肥大として、手術適応も含めて泌尿器科へ紹介するもまだ手術適応外、前立腺がんも否定しているとの回答。内服薬で加療開始。
正常前立腺 サイズ 14ml
正常①

横断面

正常②

縦断面

前立腺肥大症 サイズ 61ml
前立腺肥大①

横断面

前立腺肥大②

縦断面

2022.03.30

【腹部エコー】画像一覧

観察①正面・右側

肝臓の左側を観察

観察②右側

肝臓の左側を観察

観察③右側

肝臓の右側を観察

観察④右側

胆のうを観察

観察⑤右側

胆管を観察

観察⑥右側

肝臓の右側・右腎臓を観察

観察⑦左側

脾臓・左腎臓を観察

観察⑧左側・正面

膵臓を観察

観察⑨正面

膵臓を観察

2022.03.30

【頸動脈エコー】動脈硬化の事例

受診者 60代 男性
症状 急に言葉が話せなくなる。脳梗塞疑いで頭部CT撮影。
CT画像では特に特記すべきものはなく、一過性脳虚血発作(TIA)と判断。頸動脈の病変を検査した。
画像所見 ①動脈硬化の進行で、脳へ行く血管が狭くなっている。
②血管壁の断面厚が2.2㎜(1.1㎜以上の厚さで「動脈硬化あり」)
診断 一過性脳虚血発作では内頚動脈起始部のアテローム硬化性の動脈硬化が原因となることが多く、今回も血管の狭窄がみられる。治療はEPAを中心とした薬やスタチン系の薬を用いて動脈硬化の進展を防ぎ、血小板凝集抑制する薬を追加。脳梗塞へのリスクが高いので服用と経過観察が重要です。
頸動脈エコー①

長軸断面 ①プラーク

頸動脈エコー②

正常

頸動脈エコー③

短軸断面 ②血管壁2.2mm

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頸動脈エコーレポート

2022.03.30

【胃バリウム検査】画像一覧

胃バリウム検査(DRシステム)の撮影画像一覧です。

胃バリウム検査①

食道を撮影

胃全体のバランスを撮影
(立ったまま撮影)

胃全体のバランスを撮影
(寝た状態で撮影)

後壁
(背中側の胃粘膜)
を撮影

大弯
(左側の胃粘膜)
を撮影

小弯
(右側の胃粘膜)
を撮影

前壁(お腹側中部の胃粘膜)
前壁(お腹側下部の胃粘膜)
を撮影

穹窿部(上部)の前壁
幽門部(下部)の後壁
大弯のひだ
穹窿部(上部)の後壁
を撮影

小弯にバリウムを流しながら
小弯にバリウムを流した直後
噴門(胃の入口)
幽門輪(胃の出口)
を撮影

2022.03.30

【肺機能検査】肺気腫の事例

受診者 70代 男性
診断

肺気腫の疑い

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肺機能レポート_page-0001

2022.03.30

【メタボ】皮下脂肪型肥満と内臓脂肪型肥満の比較事例

以下に挙げた症例1、症例2の方は、BMIが23.9と同じ数値ですが、腹囲は皮下脂肪型の方が86.6㎝、内臓脂肪型の方が79.6㎝と内臓脂肪型の方の方が細身です。しかし内臓脂肪の面積は2倍以上の数値となっており健康へのリスクはより高いと思われます。

内臓脂肪は皮下脂肪より生活習慣病と密接に関係しています。太ってないのに血糖値や血圧、中性脂肪が高めの人は、隠れ肥満(内臓脂肪)の可能性も考えられます。是非ご相談下さい。

症例1
受診者 60代 女性 身長 151.7㎝ 体重 55.0㎏ 
BMI 23.9 腹囲86.6cm
診断 内臓脂肪検査で皮下脂肪型肥満ではあるものの、内臓脂肪は正常値であった。
内臓脂肪測定①

元画像

解析後 皮下脂肪型肥満 

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メタボ症例1レポート_page-0001
症例2
受診者 70代 女性 身長 148.5㎝ 体重 52.8㎏
BMI 23.9 腹囲79.6cm
診断 体格は細身であるが、軽度の内臓脂肪型肥満である。
内臓脂肪測定②

元画像

解析後 内臓脂肪型肥満 

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メタボ症例2レポート_page-0001

2022.03.30

【胸部CT】肺がん健診での発見

受診者 70代 男性
症状 肺がん健診で左上葉に陰影があり、咳き込むと血痰がみられる。

昨年の検査では異常なし

画像所見 胸部CT検査による所見
右上葉S3に塊状の陰影と周辺に炎症を伴なう所見がみられ、肺癌を含め異常陰影として専門医へ紹介した。
診断 診療所での精査では肺癌と断定できず、診療所での治療を終えフォローアップの為診察された際の再検では陰影が縮小していました。
悪性所見は無いとの事で、経過を観察させて頂いております。

胸部CT:発見時

胸部CT:3ヶ月後

2022.03.30

【腰椎CT】右足に力が入らず痛みもあり受診

受診者
症状 右足に力が入らない。右足は垂れ足で右腰~足にかけての痛みあり。
総腓骨神経麻痺によるものです。腰椎由来も疑われ、腰椎CTを検査した。
画像所見 腰椎CT検査による所見
①L2/3椎間板の狭小化と すべりがみられ、脊柱管の狭小化あり。
②椎体に骨の硬化所見あり。
診断 今回CT上の所見と病状は合いませんが、右坐骨神経痛および総腓骨神経麻痺と診断しました。

腰椎CT矢状面
①脊髄を圧迫

腰椎CT矢状面
②椎間の狭小化

腰椎3D